英会話講師の平均年収【働き方&職種別に徹底解説】

英会話講師の平均年収【働き方&職種別に徹底解説】

この記事では、働き方・職種別に英会話講師の平均年収を解説します。

「英会話講師の年収ってどのくらいなんだろう?」
「資格の有無や働く場所で年収が変わったりするのかな…」

英会話講師に興味はあるものの「目指すかは年収次第で決めたい…」と考えている人は多いですよね。

英会話講師の年収は勤務先や仕事内容・雇用形態などで大きく変わります。そのため、平均年収を確認しないまま目指しては「もっとちゃんと調べればよかった…」と後悔しかねません。 

そこで本記事では類似の職業と比べつつ、英会話講師の平均年収を解説します。英会話講師の年収差が出る要素も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約
  • 英会話講師の正社員の平均年収は約367万円
  • 英会話講師はフリーランスとして生計を立てることも可能
  • 英会話講師の収入を上げる方法は、就業先や資格などで上がる

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目次

英会話講師の正社員の平均年収は約367万円

正社員英会話講師の平均年収は約367万円です(※1)。日本全体における就労者の平均年収約407万円(中央値)に比べ、低い傾向にあります(※2)。

英会話講師の年収が低い傾向にあるのは「供給過多」が主な要因です。

英会話講師は国家資格を必要としません。未経験者でも応募のハードルが低く、職種としての魅力の高さが成り手の多さにつながっているのです。その結果、人材が集まりやすく、業界全体で供給過多の傾向が見られます。

事実、indeedといった求人サイトには約4,000件以上の英会話講師の求人が掲載されています。

求人数が多い理由は、応募ハードルの低さと人材の集まりやすさです。こうした供給過多の状況で、企業側も「高待遇を提示しなくても人材を確保できる」と給与水準を下げるのです。

しかし、英会話講師の年収は勤務先や仕事内容、経験・資格により大きく変動します。特に、英語指導のスキルが高い講師や資格を取得している講師は、平均を上回る年収を得ることも可能です。

※1参考:英会話講師の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)

※2参考:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」

副業時給は平均約1600円

英会話講師の副業での時給相場は、約1600円です(※)。週2回・1日2時間働いた場合、月の報酬目安は下記になります。

2万5,600円(時給1,600円 × 2時間 × 週2回 × 4週)

実際に募集されている副業案件は、以下のようなものがあります。

オンライン英会話講師(在宅・経験者のみ)

仕事内容幼児〜中学生へのオンラインレッスン
勤務形態業務委託(時給換算の報酬制)
資格必須ではないが、以下のいずれかに該当することが望ましい。
・子ども英語指導経験2年以上
・TOEIC860点以上または英検準1級以上・海外滞在経験5年以上
時給平均2,014円(​講師が設定可能)

子ども英会話教室の講師(対面・未経験者歓迎)

仕事内容保育園・幼稚園で英会話指導
勤務形態アルバイト・パート(時給制)
資格不要
時給2,030円〜

副業の場合は、福利厚生や固定給の保証がなく、授業時間分の報酬のみが支払われます。そのため、報酬をイメージする際は勤務頻度や1回あたりの労働時間を考慮することが重要です。

副業として収入を増やしたい場合、時給の高いエリアや資格取得を検討することで、より収入アップが狙えます。

※参考:求人ボックスナビindeedバイトルのサイトをもとに平均値を算出

フリーランスとして生計を立てるのも可能

英会話講師は、フリーランスとして生計を立てることも可能です。フリーランスでの平均年収は約300万円とされています(※)。
正社員英会話講師の平均年収(約367万円)と比較するとやや低めですが、自分で報酬を設定できる点が大きな特徴です。
実際にフリーランスとして働く人は、自分で報酬を設定することが重要だと感じています。
フリーランス英会話講師の平均年収は約300万円です。
もちろんどれくらいのお客様がいるのか、1クラスの単価設定などによって大きく変わってきます。自分で上手に価格設定できれば、正社員の英会話講師よりも稼げますよ。

freelance times

実際の収入は、クラス単価の設定・生徒数・稼働時間によって大きく変動します。

また、会社員と異なり、社会保険や福利厚生がない点にも注意が必要です。そのため、フリーランス1本で生計を立てている人もいれば、副業やパートと組み合わせて働くケースも一般的です。

※参考:freelance times

類似職業と比べた際の英会話講師の平均年収

類似職業の平均年収が約440万円である点から、関連職種と比べても英会話講師の平均年収(415万円)は低い傾向にあるといえます。

スクロールできます
職業仕事内容平均年収
英会話講師・子どもから大人まで、幅広い年齢層に英会話や英語学習を指導
・生徒の進捗状況の管理や指導計画の作成
約415万円
児童英語講師・主に幼児や小学生を対象に、英語の基礎を楽しく学べるよう指導約375万円
ビジネス英会話講師・企業やビジネスパーソン向けに、ビジネスシーンで必要な英語表現やコミュニケーションスキルを指導約500万円
TOEIC・TOEFL講師・TOEICやTOEFLなどの英語資格試験の対策指導
・試験の傾向や効果的な学習方法を教え、高得点取得を目指す生徒をサポート
約650万円
ALT(外国語指導助手)コーディネーター・学校での外国語指導助手(ALT)の活動を支援し、スケジュール調整や研修の企画、学校との連絡調整を行う約360万円
オンライン英会話講師・オンラインを通じ、生徒に英会話レッスンを提供約300万円
家庭教師・生徒の自宅などでマンツーマンの指導
・生徒の学習ペースやニーズに合わせたカスタマイズされたレッスンを提供
約400万円
企業向け英語研修講師・企業内で社員向けの英語研修を実施約500万円
参考:job tag

英会話講師は、英語が話せる人なら誰でも就業できるため専門性が低い職種です。一方、ビジネス英会話講師やTOEICTOEFL講師などの専門性の高い分野は、年収が高くなります。

自分のスキルや狙いたい年収に合わせて、最適な職種を選ぶことが重要です。

英会話講師の年収差が出る6つの要素

なかには、英会話講師の年収がどう決まるのか気になる人もいますよね。ここからは、英会話講師の年収差が出る要素を6つにまとめて解説します。

  1. 就業先
  2. 仕事内容
  3. 新卒か中途か
  4. 就業年齢
  5. 資格の有無
  6. 勤務地(地域差)

就業先

就業先(大手企業・ベンチャー企業)で英会話講師の年収は変動します。

たとえば、大手企業(NOVA)は全国に教室を展開しているため、運営コストにより年収が低くなります。一方、ベンチャー企業(GABA)は、固定費を抑えることで年収を高く設定できるのです。

実際次のように年収の違いが生じます。

平均年収
NOVAホールディングス株式会社(※1)363万円
株式会社GABA(※2)372万円
※1参考:NOVAホールディングス株式会社の年収データ
※2参考:株式会社GABAの年収データ

このように英会話講師の年収は、大手企業かベンチャー企業かにより年収差が生まれます。

仕事内容

英会話講師の年収は、仕事内容により変わります。

たとえば、児童英語講師と企業向け英語研修講師で年収が変わるのです。実際次のように年収の違いが生じます。

平均年収
児童英語講師約375万円
企業向け英語研修講師約500万円
参考:キャリアプデ

児童英語講師は、0歳〜小学生が中心で、英語の基礎を楽しく学ばせることが目的です。一方、企業向け英語研修講師は社会人を対象とし、実務で使える高度な英語力を教える必要があります。

このように英会話講師の年収は、教える対象や内容により差が生まれます。

新卒か中途か

英会話講師の年収は、新卒か中途かにより変わります。

平均年収
新卒約216万~276万円
中途​約300万~600万
参考:英会話講師の年収の相場は?【契約タイプ別】

新卒は未経験であることがほとんどで教育や指導の実績がありません。そのため、給与も低めに設定されます。

一方、中途は指導経験が豊富であれば即戦力となるため、より高い給与が提示されるのです。

中途の方が新卒より年収が高い傾向にあります。

就業年齢

英会話講師の年収は、就業年齢によって変わります。

実際次のように年収の違いが生じます。

年齢平均年収
20~24281万円
25~29335万円
30~34367万円
35~39397万円
40~44419万円
45~49440万円
50~54454万円
55~59444万円
参考:年代別の平均年収

若手講師とベテラン講師では求められる役割や期待される能力が異なります。年齢が上がるほど、指導経験が増えレッスンの質が向上するのです。

英会話講師の年収は、就業年齢とともに経験値が増し年収が上がる傾向にあります。

資格の有無

英会話講師の年収は、次の資格の有無により変わります。

英会話講師は必須の資格はありませんが、資格を持っていることで専門性を証明でき年収アップにつながります。指導スキルや専門知識が一定のレベルに達している証拠となるのです。

実際次のように年収の違いが生じます。

平均年収
資格が無い場合約320万円
資格がある場合約415万円
参考:Education Career

英会話講師として年収を上げたい場合は、資格取得を積極的に検討することをおすすめします。

以下の記事では、資格の取得について詳しく解説しています。

勤務地(地域差)

英会話講師の年収は、勤務地によって変わります。

関東の英会話スクールは生徒数が多く、授業料も高めに設定されているため年収が高くなる傾向があります。一方で、四国のスクールは需要が少なく給与も低めになりやすいです。

実際次のように年収の違いが生じます。

平均年収
関東382万円
四国299万円
参考:英会話講師の仕事の地域別給料

英会話講師の年収を上げるには、都市部の英会話スクールでの勤務をおすすめします。

英会話講師で年収1000万円は目指せる?

英会話講師は、次のような方法で年収1000万円が目指せます。

  • フリーランスで独立し、高単価クライアントと直接契約
  • 企業研修講師として法人向けビジネス英語を担当
  • インターナショナルスクールや大学での常勤講師
  • 英語教材や講座を自ら販売(オンライン講座、電子書籍など)

上記のような働き方では、1レッスンあたり1万円以上の単価になるケースがあります。実際の収入シミュレーションは以下の通りです。

  • 月収88万円(1回1万円のレッスン × 1日4レッスン × 月22日)
  • 年収1,056万円(月収88万円×12ヶ月)

もちろん、ここに至るには専門性の高い英語力・指導力に加え、営業・集客スキルや実績構築が不可欠です。

特に、高単価のクライアントを獲得するには、「誰に」「どんな価値を提供できるか」を明確にする必要があります。

英会話講師は目指すべき?

次に当てはまる人は、英会話講師を目指すべきだといえます。

  • コミュニケーションが好きな人
  • 教えることに情熱を持てる人
  • 忍耐強く、生徒の成長を支えられる人

英会話講師は、生徒とコミュニケーションを取ることが前提の仕事です。人と話すことが好きな人は、楽しく働ける環境が整っています。

また、生徒の成長をサポートできるため大きなやりがいを感じることができるのです。

英会話講師は、コミュニケーションを楽しみながら人の成長を支えたい人にとって、理想的な職業です。これらの素質を持つ人が英会話講師を目指せば、やりがいを感じながら長く活躍することができます。

もちろん、すべての人に英会話講師が向いているとは限りません。なお、上記に当てはまらない人は下記の職業を選ぶのも手段の1つです。

職業おすすめの人
ビジネス英会話講師子どもよりも大人の指導に向いている人
TOEIC・TOEFL講師試験対策を専門にしたい人
オンライン英会話講師対面よりもオンラインで教えたい人
家庭教師一対多の授業ではなく、個別指導をしたい人

英会話講師は、人と関わるのが好きで、教育に興味がある人に向いている職業です。一方で、英会話講師には向き不向きがあります。

自分の適性やキャリアの方向性を考え、最適な職業を選びましょう。

以下の記事では、英会話講師を働き方別に目指す方法を解説しています。

まとめ

本記事では、英会話講師の年収を解説しました。

英会話講師の年収は、正社員・フリーランスかによって大きく変わります。どの形態で働いたとしても、個人のスキルや就業先に年収は依存するのです。

積極的に資格の取得や就業先の検討などをしましょう。

また、英会話講師に向いていないと思っても類似している職業は複数あります。自分に向いてる職業を選び、キャリアを構築してください。

本記事があなたのお役に立てることを願っております。

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