この記事では仕事内容や平均年収も交え、英語講師の特徴を解説します。
「英語講師ってどんな職業なんだろう?」
「英語を教える以外の仕事もあるのか?」
「年収や将来性も気になる…」
英語を活かして働きたいと考える人のなかには「英語講師」という仕事に興味を持っている人も多いですよね。英語講師は、ただ英語を教えるだけでなく、生徒の成長をサポートするやりがいのある仕事です。
また、英語講師にはさまざまな職種があり、自身の希望に合わせた働き方を選ぶこともできます。とはいえ、自身の大事なキャリアを考えた際に、本当に英語講師になるべきなのか決めきれないという人もいるでしょう。
そこで本記事では仕事内容や平均年収も交え、英語講師の特徴を解説します。英語講師の将来性や向いている人の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 英語講師は子どもから大人まで幅広い層に英語を指導する仕事
- 英語講師の仕事内容には講義の準備・実施や生徒の進捗管理・評価がある
- 英語講師の平均年収は約355万円
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英語講師とは?
英語講師とは、子どもから大人まで幅広い層に英語を指導する仕事です。学校や学習塾、英会話スクール、企業研修、オンライン授業など、さまざまな教育機関で働きます。
英語講師の役割は知識を教えるだけでなく、生徒が実際に英語を使えるようになるサポートをすることです。そのため、英語の文法や単語に関する知識以外に、指導力や生徒の理解を深めるコミュニケーションスキルが求められます。
とくに英語力が求められる現代社会では、人々の成長を支援し、キャリアの発展に貢献できるやりがいのある職業といえます。
英語講師の仕事内容
ここからは英語講師の仕事内容を、2つにまとめて紹介します。
講義の準備・実施

英語講師の仕事のなかで、講義の準備と実施は最も重要な業務の一つです。講義の内容は、生徒の年齢やレベル、学習目的に応じて異なり、効果的な授業を行うためには事前準備が欠かせません。
そのため、生徒のニーズに合わせた講義内容を作成し、必要な教材を準備することが求められます。講義の準備をする際には、まず目的を明確にし、それに基づいて指導内容を決めていくことが一般的です。
また、実際に講義をする際には講師が一方的に話すのではなく、生徒が積極的に参加できるような工夫が必要です。講義の準備と実施の質を高め、生徒の学習の成果につなげることが求められます。
生徒の進捗管理・評価

英語講師の仕事には、授業を行うだけでなく生徒の進捗を管理し、適切な評価を行うことも含まれます。生徒一人ひとりの学習状況を定期的にチェックし、必要なフィードバックを提供することが重要です。
進捗管理の具体的な方法としては、定期的なテストや課題を用いるのが一般的です。定期試験や模擬試験の結果をもとに生徒の理解度を確認し、苦手な分野を特定して指導を行います。
評価の際には、生徒の努力や成長を適切に認め、モチベーションを維持することが大切です。とくに、語学学習は短期間で成果が出にくいため、継続的なサポートが必要となります。
例えば「発音が以前よりもよくなった」といった、具体的な改善点を伝えながらフィードバックを行うことが求められます。また、生徒によって学習スタイルや理解度が異なるため、個別対応を行うことも重要です。
このような進捗管理と評価を適切に行うことが、英語講師には必要です。
英語講師の職種
英語講師はいくつかの職種に分かれており、勤務先や指導対象によって仕事内容が異なります。
職種 | 仕事内容 | おすすめの人 |
---|---|---|
英会話講師 | 英会話スクールやオンラインで会話力向上を目的とした指導を行う | ・フレンドリーに生徒と接するのが得意な人 ・英語を話すことが好きな人 |
学習塾英語講師 | 中学・高校生向けに受験対策や定期テスト対策の指導を行う | ・受験指導に興味がある人 ・結果を重視した指導をしたい人 |
家庭教師 | 生徒の自宅でマンツーマン指導を行い、学校の補習や受験対策をサポートする | ・生徒一人ひとりにじっくり向き合いたい人 ・柔軟な働き方をしたい人 ・個別指導にやりがいを感じる人 |
中学・高校の英語教諭 | 学校の授業で文法や読解、リスニングを指導する | ・安定した職を求める人 ・学校教育に興味がある人 ・長期的に教育現場で働きたい人 |
小学校の非常勤英語講師 | 小学生向けに英語の基礎を指導するALT(外国語指導助手)と協力しながら、英語に親しむ授業を行う | ・子どもが好きな人 ・英語を楽しく教えたい人 ・教員免許がなくても英語力を活かして働きたい人 |
上記のように、英語講師の職種は多岐にわたり、働き方や求められるスキルも異なります。どの職種が自分に合っているかを考えながらキャリアを選ぶことが大切です。
英語講師の平均年収
英語講師の平均年収は、約355万円です(※)。ただし、英語講師の平均年収は、働き方や雇用形態、職場によって大きく異なります。
職種 | 平均年収 |
---|---|
英会話講師 | 約415万円 |
学習塾英語講師 | 約415万円 |
家庭教師 | 約377万円 |
中学・高校の英語教諭 | 約648万円 |
小学校の非常勤英語講師 | 約300万円前後 |
英語講師のなかで最も平均年収が高いのは、中学・高校の英語教諭です。これは、英語の指導以外にも教師としての業務があることが大きな理由です。
また、公立か私立かによっても年収に差が出てきます。一方、英語講師のなかで最も平均年収が低いのは、小学校の非常勤英語講師です。
その理由は、非常勤という雇用形態に大きく依存します。小学校は担任がクラスのほとんどの授業を受け持つため、非常勤講師は業務量が少ない傾向にあります。
また、給料形態が時給であることがほとんどであり、他の職種と比べると年収が低くなるのです。
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英語講師の需要・将来性

結論、英語講師の需要は今後も高いといえます。
なぜなら、グローバル化に伴って国内で英語の重要性が増しており、企業や教育機関において英語力の強化が求められているためです。とくに、小学校での英語教育の必修化や大学入試改革などにより、小・中・高校での英語指導の需要が増加しています。
また、ビジネス英語のニーズも拡大しており、企業研修やオンライン英会話の講師としての需要も増加しています。
以上のことから、英語講師に需要・将来性はあるといえるでしょう。ただし、AI翻訳技術の進歩や自動学習ツールの発展により、従来の単純な英語指導だけでは生き残るのは困難です。
今後の英語講師には英語力だけでなく、指導力や専門知識、ITスキルが求められます。なかでも、個別指導や試験対策、ビジネス英語などの専門性の高い分野に強い講師は、長期的に活躍できるでしょう。
英会話講師ができる3つの働き方
ここからは、英会話講師ができる働き方を、3つにまとめて紹介します。
正社員
正社員は、英会話スクールや企業の語学研修部門などに所属し、安定した雇用のもとで英語を指導する働き方です。フルタイムでの勤務が基本で、レッスンの実施やカリキュラム作成、生徒の進捗管理などを担当します。
メリット | ・安定した収入と福利厚生があるため、長期的に働きやすい ・研修制度が充実していることが多く、スキルを磨ける ・チームで働くため、指導法を学びながら成長できる |
デメリット | ・勤務時間が固定されるため、自由な時間の確保が難しい ・スクールや企業の方針に従う必要があり、指導方法の自由度が低い場合がある ・授業以外の業務(教材作成や事務作業)も多くなることがある |
おすすめの人 | ・安定した収入を求める人 ・英語を仕事にしたいと考えている人 ・スクールのカリキュラムに沿って指導することに抵抗がない人 |
正社員で働くことの最大のメリットは、安定した収入と福利厚生があることです。英語を仕事にしたいと考えている人におすすめの働き方といえます。
ただし、スクールや企業の方針に従う必要があり、指導方法の自由度が低い場合があるといったデメリットもあります。そのため、就業先の仕事内容や理念等を事前に把握した上で、自身に合う企業を選定することが大切です。
副業講師
副業講師は、本業を持ちながら空いた時間で英語を教える働き方です。オンライン英会話、個人レッスン、学習塾などで副業として英語講師をするケースが多いです。
メリット | ・本業と両立できるため、リスクを抑えて収入を増やせる ・働く時間を比較的自由に決められる ・経験を積みながら将来的に本業としての独立も視野に入れられる |
デメリット | ・本業との両立が難しく、時間の確保が必要 ・正社員と比べて安定した収入にはなりにくい ・スクール勤務の場合、勤務時間に制約があることがある |
おすすめの人 | ・英語を教えることに興味があるが、すぐに本業にするのは不安な人 ・自由な時間を活用して副収入を得たい人 ・将来的に英語講師として独立を考えている人 |
副業講師で働くことの最大のメリットは、リスクを抑えて本業にプラスした収入を得られる点です。英語を教えることに興味はあるものの、すぐに本業にするのは不安な人にとっては、とくにおすすめの働き方といえます。
ただし、勤務時間に対する制約から本業との両立が難しい場合が多く、スケジュール管理に注意が必要です。
フリーランス
フリーランスは、企業やスクールに所属せず、個人で英語講師として活動する働き方です。オンラインプラットフォームを活用したり、独自に生徒を集めたりしてレッスンを行います。
メリット | ・収入の上限がなく、努力次第で高収入が狙える ・カリキュラムや授業スタイルを自由に決められる ・勤務時間や場所を柔軟に調整できる |
デメリット | ・生徒を集めるための営業 ・マーケティングスキルが必要 ・収入が不安定になりやすい ・社会保険や税金などを自分で管理する必要がある |
おすすめの人 | ・自由な働き方を求める人 ・指導力に自信があり、自分で生徒を集めるスキルがある人 ・すでに英語講師としての経験があり、独立して収入を増やしたい人 |
フリーランスで働くことのメリットは、自由度の高さと努力次第で高収入が狙えることでしょう。すでに英語講師としての経験があり、独立して収入を増やしたい人にとってはとくにおすすめの働き方です。
フリーランスで働く際には、英語講師に必要なスキルだけでなく、マーケティングスキルが必要になります。また、努力次第で高収入が狙える一方で、収入が不安定になりやすいことに注意が必要です。
英語講師に求められる3つのスキル
ここからは、英語講師に求められるスキルを、3つにまとめて紹介します。
英語力
英語講師として活躍するためには、高度な英語力が必須です。とくに、TOEICや英検などの資格は英語力を証明する指標となり、採用時にも重視されます。
一般的に、TOEICは800点以上、英検は準1級以上が求められることが多いです。専門的な指導を行う場合はさらに高いスコアが望ましいとされています。
また、英会話スクールでは「話せる英語」が求められるため、流暢なスピーキングスキルが必要です。一方、学習塾や学校の英語教諭では文法や読解力、ライティングスキルも重要になります。
さらに、英語力は継続的に磨き続けることが大切です。英語講師は「英語を話せる」だけでなく、「正しく教えられる」スキルを持つことが求められるのです。
コミュニケーション能力

英語講師にとって、英語力と同じくらい重要とされるスキルがコミュニケーション能力です。なぜなら、生徒が楽しく学び続けられる環境作りには、信頼関係を築く力や生徒の理解度を把握する力が必要なためです。
とくに、初心者の生徒は英語に苦手意識を持っていることが多く、安心して学べる環境を作ることが欠かせません。
また、英語を学ぶ目的やレベルは生徒ごとに異なるため、課題や目標を明確にするスキルも必要です。例えば「なぜ英語を学びたいのか?」「どんな場面で使いたいのか?」を明確にすることで生徒に合った指導が可能になります。
コミュニケーション能力が高い講師は、生徒から信頼され、リピーターが増えやすい傾向があります。その結果、スクールやオンラインレッスンでの評価も高まり、講師としてのキャリアアップにつながるでしょう。
指導力・プレゼンテーション能力
指導力・プレゼンテーション能力も英語講師に求められるスキルの一つです。なぜなら、生徒によって授業への理解度は異なり、一人ひとりに適切な指導をする必要があるためです。
とくに、生徒がつまずきやすいポイントを的確に把握し、理解しやすい形で説明する能力が求められます。例えば「現在完了形」と「過去形」の違いを、日本語の感覚に置き換えて説明することで、生徒がより理解しやすくなります。
また、授業の進め方にも工夫が必要です。生徒が飽きずに学習を続けられるよう、ゲーム要素を取り入れたり、ロールプレイを活用したりすることが大切です。
指導力とプレゼンテーション能力を高めることで、生徒の満足度が向上し、口コミや紹介による新規生徒の獲得につながります。とくにフリーランス講師の場合、指導力・プレゼンテーション能力が収入アップにも直結します。
なお、次の記事では英語を使う仕事に就業するまでの全手順を紹介しているので、あわせて参考にしてください。

英語講師に向いている人の特徴
ここからは、英語講師に向いている人の特徴を、3つにまとめて紹介します。
人と話すのが好きな人
人と話すのが好きな人は、英語講師に向いています。なぜなら、英語講師は英語を教えるだけでなく、生徒とのコミュニケーションを通じて学習意欲を高めることが必要だからです。
授業では、生徒一人ひとりの理解度や興味に応じて説明の仕方を変えたり、学習意欲を引き出す必要があります。とくに英会話講師は、生徒が積極的に英語を話せるように会話をリードするスキルが重要です。
また、生徒の悩みや不安を聞き出し、モチベーションを維持することも講師の役目です。講師自身が楽しんで会話できる人であれば、生徒も自然とリラックスして学べるようになります。
人と話すのが好きな人は、生徒と良い関係を築きながら授業を進めることができ、長く講師を続けられるでしょう。
英語を教えることに情熱がある人
英語を教えることに情熱がある人も、英語講師に向いています。なぜなら、情熱のある講師は、生徒の理解度に応じてさまざまな工夫を凝らし、わかりやすい授業を提供できるからです。
生徒が「英語を話せるようになりたい」と思えるような環境を作ることも、情熱のある講師ならではのスキルです。
また、英語学習は長期的な取り組みが必要であり、途中で挫折しそうになる生徒も少なくありません。その際に講師自身が英語教育に対して熱意を持ち、ポジティブな姿勢で指導すれば、生徒のモチベーションを維持できます。
英語を教えることに情熱を持ち、生徒の成長を自分のやりがいと考えられる人は、英語講師に向いているといえるでしょう。
学び続ける意欲がある人
英語講師に向いている人の特徴として、学び続ける意欲がある人が挙げられます。なぜなら、英語は日々進化する言語であり、講師自身が常に最新の情報を学び、授業に取り入れることが求められるためです。
また、生徒のレベルや目的に応じた指導を行うためには、自分の英語力を維持・向上させることが欠かせません。他にも、教育に関する知識もアップデートする必要があります。
学ぶことが好きで新しい知識を積極的に取り入れられる人はより良い授業を提供でき、生徒からの信頼も厚くなります。
その結果、講師としてのキャリアアップにもつながるでしょう。
英語講師のよくある質問
最後に英語講師のよくある質問にまとめて回答します。
未経験でも英語講師になれる?
未経験でも英語講師になることは可能です。英会話スクールやオンライン英会話では、英語力が一定レベル以上あれば採用されるケースが多い傾向にあります。
また、未経験者向けの研修制度を設けている企業もあります。そのため、指導経験がない方でも挑戦しやすい職業といえるでしょう。
ただし、学習塾や学校での英語講師になる場合は、指導経験や教育資格が求められることが多いです。高校や中学校で英語を教える場合は、教員免許が必須となります。
未経験から英語講師を目指す場合は、まずオンライン英会話や英会話スクールで経験を積むのが効果的です。未経験でも、学ぶ姿勢を持ち続けることで、優れた英語講師になることができます。
東京でおすすめの英会話講師はありますか?
東京には英会話講師になれる場所が多くあります。そのなかでもおすすめなのは、リザプロ株式会社です。
リザプロ株式会社は、教育を通じて成長や目標達成をサポートするオンライン学習サービスを展開しています。「推薦入試特化の大学入試専門塾」「英検対策の専門塾(リザプロ英検対策コース)」「一般選抜試験の対策塾」などの塾を運営しています。
指導力や成果が評価されており、生徒のキャリアに貢献したいという人におすすめです。
なお、下の記事ではリザプロ株式会社をより詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。

英語講師になるために必要な資格はなに?
英語講師になるために必須の資格はありませんが、持っていると有利になる資格はいくつかあります。例えば、次のような資格が挙げられます。
- TOEIC・英検・IELTS・TOEFL
- 教員免許
- J-SHINE(小学校英語指導者資格)・TKT(Teaching Knowledge Test)
一般的に、英語力を証明する資格として、TOEICや英検は非常に有効です。とくに英会話スクールや学習塾では、TOEIC800点以上や英検準1級以上を求められることが多いです。
また、海外留学を希望する生徒を指導する場合は、IELTSやTOEFLのスコアを持っていると信頼されやすくなります。
公立・私立の中学や高校で英語を教える場合は、教員免許が必須です。教員免許を取得するには、大学の教育課程を修了し、教員採用試験に合格する必要があります。
他にも、子ども向けの英語講師を目指す場合は「J-SHINE(小学校英語指導者資格)」や「TKT(Teaching Knowledge Test)」などの資格があると有利です。
英語講師としてキャリアアップを目指す場合は、上記の資格を取得し、指導スキルを磨くことが重要です。
なお、下の記事では働き方別に英会話講師になる方法を紹介しているので、あわせて参考にしてください。

まとめ
英語講師は、英語力を活かして教育の分野で活躍できる魅力的な職業です。英会話講師、学習塾講師、家庭教師、中学・高校の英語教諭、小学校の非常勤英語講師など、さまざまな働き方があります。
また、正社員や副業、フリーランスといった勤務形態があり、ライフスタイルやキャリアプランに合わせた選択が可能です。自身の目的に合わせて、職種や勤務形態を選ぶようにしましょう。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。