この記事では履歴書に書かないメリット・デメリットも交え、教員免許が就活に不利になるのか、その実態を解説します。
教員免許は就活の履歴書に書かない方がいいのかな?
教員免許が就活で不利に働くのってどんな時?
「就活の履歴書に教員免許を記載すると不利に働く」そんな噂を聞き、どうすべきか悩んでいる人は多いですよね。
結論、教員免許が就活で不利に働くことはありません。しかし、活かし方をおさえておかないと、せっかく取得した教員免許が自己アピールにつながらない可能性があります。
そこで、本記事では上記の噂が出ている背景も交え、就活の履歴書に教員免許を書くメリット・デメリットを解説します。教員免許が有利に働く企業や教員免許の正しい書き方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 教員免許は自分の知識や能力を示すもの
- 教育の知識は人を育てる職種で活かせる
- 履歴書に教員免許を書くときは正しい書き方で記載する
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教員免許は就活へ不利に働くのか
冒頭で触れたとおり、教員免許が就活で不利に働くことはありません。
「教員免許が就活に不利」と言われる理由には、アピールの仕方が間違っていることによりマイナス評価を受けるおそれがあるからです。
履歴書に載せる資格は、企業に活かせるものが前提です。企業に対して、自分が持っている資格がどう役に立つのかをアピールする必要があります。ただ教員免許を持っていることをアピールしても意味がありません。大事なことは、教員免許を取得する過程で身につけたスキルや経験で企業に貢献することです。
教員免許はあなた自身の知識や能力を表します。アピールの仕方を理解した上で、教員免許を履歴書に記載しましょう。
たとえば、教員免許を取得したことで、次のような能力をアピールできます。
- 相手の課題を把握する力
- 問題解決をする力
- 人にわかりやすく説明する力
上記の能力はどの職業でも重要なスキルです。アピールの仕方次第で、教員免許は自分自身の強みとなります。
就活の履歴書に教員免許を書くメリット・デメリット
ここからは、就活の履歴書に教員免許を書くメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
- メリット:「人を育てる」職種で活躍しやすい
- デメリット:志望動機が曖昧では不利に働く
メリット:「人を育てる」職種で活躍しやすい
教員免許は、「人を育てる」職種で活躍できます。「教育に携わる」「人に教える」ための知識やスキルを持っていることをアピールできるからです。
たとえば、教員免許が活かせる人を育てる職種には、次のようなものがあります。
- 塾の講師
- 教育教材の開発
- 教育の出版物制作
- 通信教育
- 就職支援
- 放課後児童指導員
人に直接指導する仕事はもちろん、間接的に教育に携わる仕事にも教員免許は活かせます。人を育てる職種の就活では、教員免許をしっかりアピールするべきです。
デメリット:志望動機が曖昧では不利に働く
企業への志望動機が曖昧な人は、教員免許が逆に不利になります。なぜなら「教師ではなく企業に就職する理由」が明確でないと、不採用になるおそれが高いからです。
面接官側は、第一志望でない人を採用しようとは思いません。そのため、教師ではなく、当社を志す理由をはっきりと答える必要があります。明確な動機が答えられない場合は、教員免許は記載しない方がいいでしょう。
就活で教員免許が有利に働く業界
ここからは、就活で教員免許が有利に働く業界を、5つにまとめて解説します。
- 教育業界
- 出版業界
- メーカー業界
- コンサル業界
- 人材業界
教育業界
教育業界とは、人に勉強を教える仕事です。教育業界には次のような種類があります。
- 学習塾
- 予備校
- 語学・資格スクール
- カルチャースクール
教育業界の最大の業務は生徒の学力やスキルを向上させることです。自分の専門分野を教えることに集中したい人に向いています。教育業界は、まさに教員免許が活かせる業界です。
出版業界
出版業界とは、本や雑誌などを企画制作する仕事です。出版業界では、次のような出版物で教育に携われます。
- 教科書
- 参考書
- 図鑑
- 子ども向けの教育本
- 親向け子育て本
- 資格対策本
教員免許を取得するために学んだ知識が役に立ちます。出版社の就活では、教員免許をアピールするべきです。
メーカー業界
メーカー業界とは、モノづくりの仕事です。メーカー業界の中でも、知育玩具を作るメーカーは教育に関連します。たとえば、次のような観点でおもちゃを作るときに、教育の知識が役に立ちます。
- 子どもの発達段階に合わせたおもちゃ
- 子どもの興味を引き出すおもちゃ
- 五感を刺激するおもちゃ
- 想像力を膨らませるおもちゃ
- 思考力を育てるおもちゃ
知育玩具の企画開発の企業に就活するときは、教員免許をアピールしましょう。
コンサル業界
コンサルティングとは、企業が抱える課題を把握し、解決に導く仕事です。コンサルティング業界では、次のような業務内容において教育の知識が役立ちます。
- 顧客の問題を発見
- 解決策を提案
- 企業の成長をサポート
また、幼稚園や大学などの学校経営に関与する教育業界向けのコンサル企業もあり、教育に関心の高い人に最適な仕事です。
人材業界
人材業界は、人材を求める企業と求職者をつなぐ仕事です。おもに求職者の就職が成功するようにサポートします。人材業界では次のような仕事内容で教育の知識が役に立ちます。
- 求職者の希望を聞き出す
- 求職者の適性を見出し、仕事を紹介する
- 面接のノウハウを教える
人の話を聞いたり、人に教えることが得意な人に適した仕事です。教員免許を取得した経験が活かせます。
上記を含め、教員免許が活かせる企業をより詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
就活の履歴書に教員免許を書く正しい方法
履歴書に教員免許を記載するときには、正しい方法で書くことが重要です。正式名称で記載しないと「書類を正確に作成できない人」と悪い印象を持たれます。
教員免許の正しい書き方は次のとおりです。
学校の種類+種別+教科
たとえば、中学校の国語の教員免許の場合は「中学校教諭一種免許状(国語)」と記載します。下記の教員免許一覧を参考にしてください。
学校 | 種別 | 履歴書での記載法 |
---|---|---|
幼稚園 | 専修免許状 | 幼稚園教諭専修免許状 |
一種免許状 | 幼稚園教諭一種免許状 | |
二種免許状 | 幼稚園教諭二種免許状 | |
小学校 | 専修免許状 | 小学校教諭専修免許状 |
一種免許状 | 小学校教諭一種免許状 | |
二種免許状 | 小学校教諭二種免許状 | |
中学校 | 専修免許状 | 中学校教諭専修免許状(教科) |
一種免許状 | 中学校教諭一種免許状(教科) | |
二種免許状 | 中学校教諭二種免許状(教科) | |
高等学校 | 専修免許状 | 高等学校教諭専修免許状(教科) |
一種免許状 | 高等学校教諭一種免許状(教科) |
履歴書に教員免許を記載する際の注意点
履歴書に教員免許を記載する時点で、実際にはまだ取得していない場合は、書き方に注意が必要です。
多くの学生は、教員免許を卒業と同時に取得することが一般的です。そのため就活時にはまだ取得していません。
卒業と同時に取得する場合は、免許の正式名称の後ろに「取得見込み」と記載します。卒業見込みの年月日も記入するのが一般的です。
たとえば、中学校の数学の免許を大学卒業と同時に取得する場合は次のように記載します。
「2025年3月 中学校教諭一種免許状(数学)取得見込み」
履歴書の書き方次第で印象が変わります。正しい書き方で履歴書を作成して、就活に臨みましょう。
まとめ
教員免許はアピールの仕方次第で、民間企業の就職にも活かせます。特に教育に関連する職種や企業では、教育に関する知識やスキルが大きな強みとなります。
教員免許取得する過程で身についたスキルは、さまざまな業界でも必要な能力です。自分の強みをアピールできれば、教員免許が不利に働くことはありません。自分が貢献できることを伝えられるよう準備することが大切です。