この記事では仕事内容や平均年収も交え、英語を使う女性におすすめの職業を紹介します。
「英語を使う職業に就きたいけど、どんな仕事があるかな?」
「どのくらいの英語力が必要なんだろう…」
英語を活かした仕事に就きたいと考えてはいるものの、実際にどんな職業があるのか、イメージが湧かない人は多いですよね。
塾講師や通訳など、英語を使う仕事は数多くあります。ただし、職業ごとで求められる英語力は異なるのです。
そこで、本記事では次のレベル別に、英語を使うおすすめの職業を解説します。
- 英語力レベル
- 日常生活レベル
- ビジネスレベル
- ネイティブレベル
仕事内容はもちろん、平均年収や働きがい・英語以外に必要なスキルなども交えて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
なお、上記レベルの基準は下表を参考にしてください。
英語力レベル | TOEICスコア | 英検級 |
---|---|---|
日常生活レベル | 470~730点 | 2級 |
ビジネスレベル | 730点~ | 準1級 |
ネイティブレベル | 900点~ | 1級 |
- 英語を使う職業は需要が高く、年収も高い
- 英語を使う職業は業種ごとに求められる英語力が異なる
- 英語を使う職業では、英語力を示す資格を取るべき
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英語を使う職業にまつわる基礎知識
はじめに、次のトピック別で、英語を使う職業にまつわる基本情報を解説します。
- 需要
- スキルと年収の関係性
- 英語以外の語学力と需要・年収との関係性
なお、英語は世界でもっとも多くの人に使われている言語です。英語力があれば、世界中の情報を収集でき、多くの人々とコミュニケーションが取れるようになります。英語力がある人とない人では、需要の差が大きく年収やキャリアアップにも影響を与えます。
英語を使う職業の需要は高い
英語を使う職業は需要が高いです。世界の公用語は英語であり、英語が話せる人はグローバルな働き方が可能です。
たとえば、英語の需要が高い理由として、次のようなことがあげられます。
- 海外進出する日本企業の増加
- 日本に進出する海外企業の増加
- 観光業の回復・成長
- 英語教育・国際教育のニーズの高まり
企業の国際化にともなって、取引先や子会社が海外企業であることは珍しくありません。英語を使うことが当たり前になっています。
英語活用実態調査においても、ビジネスパーソンに必要なスキルは「英語」と答える企業の割合が80%を超えています。同時に不足しているスキルに関しても「英語」がダントツで多いです。
これから社会に出て働く上で、英語は重要かつ必須と言えます。
求められる語学力が増す職業ほど年収は高い
英語レベルが高い人ほど、年収は高くなります。転職サイト「Daijob.com」の調査では、英語力がある人と一般人(国税庁調査結果)の平均年収を比較しています。
上記の表を見ると、英語力が高い人ほど平均年収が高額になることがわかります。特に50代女性では語学力のレベルによって、年収の差が約2倍にもなるほどです。
キャリインデックスの調査においても、年収800万円以上の人のうち約6割(61.8%)が、初級以上の英語力があると回答しています。
英語力が高い人は、国際的な環境で働く機会が増えたり、キャリアアップをしたりして高収入になる可能性が高いです。
英語以外の言語を扱えるとなお需要と年収は増す
英語以外の言語を扱えると、さらに需要と年収は高くなります。なぜなら、ビジネスで必要な言語は英語以外にもあるからです。
特にビジネスで必要とされる英語以外の言語には、次のようなものがあります。
- 中国語
- 韓国語
- フランス語
- ドイツ語
中国語は世界で2番目に多く話されている言語です。日本と中国との繋がりは多く、日本に進出している中国系企業や中国に進出している国内企業が多数あります。中国語が話せる人は需要が高いです。
韓国はIT企業が強く、日本国内のIT企業でも韓国と取引をするところが多いため、韓国語を話せる人は活躍できます。
英語以外の言語を扱えると海外企業との交渉や海外への進出、国内でも外国人従業員や顧客との対応が可能です。業務の幅が広がり、レベルの高い仕事を任せられます。
言語能力は、昇進や転職など、キャリアアップのチャンスにつながり年収の大幅アップも期待できます。
【日常会話レベル】女性におすすめの英語を使う職業5選
ここからは、日常会話レベルの英語力(※1)が求められる女性におすすめの職業を、厳選して5つ紹介します。
- 旅行スタッフ
- テーマパークスタッフ
- ホテルスタッフ
- グランドスタッフ
- バイリンガル保育士
※1:日常生活に困らない最低限のコミュニケーションが取れる英語力。TOEICスコアは470〜730点、英検2級の取得が目安。
旅行スタッフ
旅行会社では、外国からの観光客やビジネス客と接する機会が多くあります。英語力があることで、顧客のニーズを正確に把握し、適切な提案が可能です。
たとえば、次のような業務内容において英語力が必要です。
- 海外のホテル・航空会社・観光地との連携
- 旅行プランの作成
- 海外現地でのトラブル対応
- 多文化理解
英語を活用することで、国際的な顧客と円滑にコミュニケーションが取れ、質の良いサービスを提供できます。
平均年収 | 496.3万円 |
必要なスキル | 傾聴力・説明力・対人援助サービス |
こんな人におすすめ | 旅行が好き サービス精神・ホスピタリティがある |
テーマパークスタッフ
テーマパークには、世界中から多くの観光客が訪れます。英語を使うことで、さまざまなゲストとスムーズなコミュニケーションが可能です。
外国人観光客に英語でサービスを提供したり、トラブル対応したりすることで、有意義で安心した時間を与えられます。観光業界が回復している今、英語が話せるスタッフは重宝されるでしょう。
平均年収 | 362.5万円 |
必要なスキル | 傾聴力・説明力・対人援助サービス |
こんな人におすすめ | 人と接することが好き・子どもが好き |
ホテルスタッフ
外国人観光客が多く訪れるホテルでは、おもにフロント業務で英語力が求められます。外国人観光客とスムーズにコミュニケーションを取ることで、良質なサービスを提供できます。トラブルの対応、文化理解の促進、業務の効率化においても英語が話せる人材は重要です。
平均年収 | 329.6万円 |
必要なスキル | 傾聴力・説明力・対人援助サービス |
こんな人におすすめ | 人と接することが好き サービス精神が旺盛 |
グランドスタッフ
グランドスタッフは空港内で働く仕事です。空港には多くの外国人が訪れ、英語での接客を必要とします。グランドスタッフは次のような場面で英語を活用します。
- 搭乗手続き
- 手荷物の取り扱い
- 出発ロビー搭乗ゲートでの案内
- 乗り継ぎ案内
- フライト遅延などのトラブル対応
英語力は航空業界のキャリアにおいて非常に重要なスキルです。
平均年収 | 491.1万円 |
必要なスキル | 傾聴力・説明力・対人援助サービス |
こんな人におすすめ | 人と接することが好き トラブルに臨機応変に対応できる |
バイリンガル保育士
バイリンガル保育士は、インターナショナルスクールやプリスクールで働く保育士のことです。
一般的な保育業務のほかに、英語の歌やゲームを行います。幼児向けに英語プログラムを計画実施したり、ネイティブな先生とコミュニケーションをとったりする必要もあるため、英語力が必要です。
平均年収 | 396.9万円 |
必要なスキル | 傾聴力・指導力・他者理解 |
こんな人におすすめ | 子どもの成長・発達に興味がある |
【ビジネスレベル】女性におすすめの英語を使う職業5選
ここからは、ビジネスレベルの英語力(※2)が求められる女性におすすめの職業を、厳選して5つ紹介します。
- バイリンガルセクレタリー
- バイヤー
- 商社
- 中高英語教員
- 英会話講師
※2:日常の業務をスムーズに進められる英語力。TOEICスコアは470〜730点、英検2級の取得が目安。
バイリンガルセクレタリー
バイリンガルセクレタリーとは、日本語と英語など2ヶ国語を使って業務を行う秘書のことです。
日本人の上司につく場合でも、上司が外国人とやり取りすることが多ければ、通訳の代わりも行います。資料やメールの作成、来客対応などで英語力が必要です。
平均年収 | 475.9万円 |
必要なスキル | 傾聴力・説明力・他者との調整力 |
こんな人におすすめ | 気配り上手 スケジュール管理が得意 |
バイヤー
バイヤーとは、店舗で扱う商品を検討し、売れる商品を仕入れる仕事です。
海外から商品を調達する場合は、現地に行って取引をします。英語でコミュニケーションを取ることはもちろん、交渉力も必要になり、高度な英語力が求められます。
平均年収 | 515.7万円 |
必要なスキル | 交渉力・説得力・説明力 |
こんな人におすすめ | 流行に敏感 コミュニケーションが得意 |
商社
商社の仕事は、国・地域・会社の間に立って、原材料や製品の売り買いの仲介役をすることです。
大手商社では、取引の半分は海外との貿易取引であるため英語力が必要です。契約手続き、運搬の手配、通関手続きなどを行います。海外に現地企業を設立して、新規事業を立ち上げる仕事もあるので、高度な英語力が求められます。
平均年収 | 579.5万円 |
必要なスキル | 交渉力・他者との調整力 |
こんな人におすすめ | 行動力がある コミュニケーションが得意 |
中高英語教員
中学校や高校で英語を教える仕事です。
学習指導要領に沿って英語の授業を行います。英語の文法・語彙・リスニング・スピーキングなどのスキルを教えます。
生徒に正確で効果的な指導を行うために、高い英語力が不可欠です。
平均年収 | 660.6万円 |
必要なスキル | 学習指導力・傾聴力 |
こんな人におすすめ | 英語を教えることが好き |
英会話スクール講師
英会話教室で英語を教える仕事です。
対象者は子どもから大人まで幅広く教えます。子どもが対象であれば、英語に親しめるよう歌やゲームで楽しくわかりやすく英語を教えます。ビジネス英語の習得を目的としている社会人が対象であれば、より高度で実践的な英語力が必要です。
平均年収 | 414.8万円 |
必要なスキル | 学習方法の選択・指導力・説明力 |
こんな人におすすめ | 英語を教えることに熱意がある コミュニケーションが得意 |
【ネイティブレベル】女性におすすめの英語を使う職業3選
ここからは、ネイティブレベルの英語力(※3)が求められる女性におすすめの職業を、厳選して3つ紹介します。
- 通訳者
- 翻訳者
- 英文速記者
※1:ネイティブスピーカーと商談できる英語力。TOEICスコアは900点以上、英検1級が取得の目安。
通訳者
通訳者は、会議やイベント、ビジネス交渉などさまざまな場面で活動します。
高い英語力が重要なのはもちろん、聞いた内容をすぐに理解し、日本語に訳す能力が必要です。また、言語だけでなく、文化や習慣なども理解していることが大切になります。
通訳者は言語を超えてコミュニケーションを円滑にする架け橋となる存在です。
平均年収 | 551.4万円 |
必要なスキル | 傾聴力・読解力・説明力 |
こんな人におすすめ | コミュニケーションが得意 サービス精神がある |
翻訳者
翻訳者は、英語の文章を日本語に変換する仕事です。
書籍や契約書、記事などさまざまな文書を翻訳します。医療や法律、技術など専門分野の翻訳を行うことも多いです。
翻訳の仕事は高い英語力が必要なだけでなく、日本語能力にも長けている必要があります。また、言語だけでなく文化や習慣などの理解も大切です。
言葉を通じて異なる文化や考え方をつなぐ役割を担います。
平均年収 | 571.7万円 |
必要なスキル | 読解力・文章力 |
こんな人におすすめ | 物事を掘り下げてじっくり考えられる |
英文速記者
英文速記者は、話し言葉を迅速に記録し、正確な文字起こしを行う仕事です。
大使館など国際機関や外資系企業などで活躍できます。会議や講演の内容をリアルタイムで文字にしたり、音声データの文字起こしをしたりします。
高い英語力と高速で正確に文字を記録する技術が必要です。
平均年収 | 551.4万円 |
必要なスキル | 読解力・文章力 |
こんな人におすすめ | タイピングが得意 |
なお、英語を使う職業をより詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。
女性が英語を使う職業で活かせるおすすめ資格
英語を使う職業に就くには、自分の英語力を示す資格が不可欠です。
そこで、ここからは英語を使う職業で活かせるおすすめの資格を4つ紹介します。
- 英検
- TOEIC(トーイック)
- TOEFL(トーフル)
- IELTS(アイエルツ)
英検
英検(実用英語機能検定)とは、日本で最も認知されている英語能力試験です。英語の運用能力を測ることを目的としています。
英検は、1〜5級の5等級に分かれており、それぞれ求められる英語のスキルレベルが異なります。
等級 | 詳細 |
---|---|
1級 | ビジネスやアカデミックな場面で高度な英語能力が求められるレベル |
準1級 | 日常生活やビジネスシーンで通用するレベル |
2級 | 高校卒業程度の知識を持ち、海外留学できる英語力 |
3級 | 中学卒業程度の英語力 |
4級 | 小学校卒業程度の基礎的な英語力 |
5級 | 小学校初級レベル |
英検は大学入試や就活のアピール材料として活用されています。英語を使う職業に就くためには、英検2級以上を目指しましょう。
TOEIC(トーイック)
TOEICは、ビジネスや日常生活における英語の運用能力を評価する試験です。特に英語を使って働く環境でのコミュニケーション能力を重視します。
TOEICの特徴は合否ではなくスコアで英語力を判定することです。
TOEIC Listening&Reading Test | ||
---|---|---|
セクション | Listening | Reading |
測るスキル | リスニング | リーディング |
満点スコア | 495点 | 495点 |
合計 | 990点 |
リスニングとリーディングのスキルを評価する試験では各セクション495点満点で、合計990点満点。
英語を日常的に使う仕事であれば700点以上、英語を強みとするなら800点以上のスコアが求められます。
TOEFL(トーフル)
TOEFLとは、英語を母国語としない人を対象にした英語能力測定テストです。大学の学習に必要な英語スキルを測定し、非英語圏の学生が英語の授業に参加する際の適性を評価することを目的としています。
TOEFLのスコアは、各セクション(リーディング・リスニング・スピーキング・ライティング)ごとに30点満点で評価され、合計120点満点です。
TOEFLスコア | 詳細 |
---|---|
102~120 | ネイティブレベル |
94~101 | 大学の授業をスムーズに受けられる英語能力。 複雑な内容にも対応可能。 |
79~93 | 一般的な学術的内容の理解やコミュニケーションが可能。 大学の授業に参加する能力がある。 |
60~78 | 基本的なタスクをこなす能力はあるが、より高度な英語環境では課題が残る。 |
英語を使う職業に就くのであれば、70点以上は必要です。特に外資系企業の就職では80点以上を目指しましょう。
IELTS(アイエルツ)
IELTSは、英語を母国語としない人々の英語能力を評価するための国際的な試験です。留学や就職のために英語力を証明することを目的としています。
IELTSのスコアは1.0〜9.0の9段階に分かれています。
IELTSスコア | 詳細 |
---|---|
9.0 | 完全に英語を使いこなせる非常に高いレベル |
8.0 | ネイティブに近いレベルで流暢かつ生活に英語を使える |
7.0 | 複雑な状況でもコミニュケーションができ理解力も高い。 |
6.0 | 日常的な会話や書類を扱う能力があり、効果的なコミュニケーションができる。 |
海外留学や就職では、一般的にスコア6.0から評価されます。
まとめ
英語を使う職業は、企業の国際化や観光業の成長に伴い需要は高いです。英語を話せることで、世界の多くの人とコミュニケーションが取れ、ビジネスで活躍できる人材になれます。
英語は話せることでキャリアアップや昇進につながり、高収入を得る可能性も高いです。特に英語が話せる女性の年収は、全国平均と比べ約2倍の差がつきます。
英語を使う職業はさまざまありますが、必要な英語力は業種によって異なります。英検やTOEICなど英語力を示す資格を取ることで、自分が働ける仕事の選択肢を増やせるでしょう。