この記事では仕事内容や平均年収も交え、英語を使う職業を一覧にまとめて紹介します。
「英語を使う職業にはどんなものがあるんだろう?」
「自分にあう職業はどうやって探せばいいのかな…」
英語を活かした職業に就きたいと考えてはいるものの、通訳や英語講師など有名な仕事しか思い浮かばず、悩んでいる人は多いですよね。
自分の英語力で通用するのか、英語を使う職業にはどの程度の英語力が求められるのか、わからないことも多いです。
そこで、本記事では必要なTOEICスコアや仕事内容・平均年収なども交え、英語を使う職業を一覧にまとめて紹介します。英語を使う職業に就くコツも紹介するので、ぜひ就職の参考にしてください。
- 英語を使う職業は多岐に渡り、必要な英語力は仕事によって異なる
- 英語力が高いと年収と需要が増す
- 英語を使う職業に就くには、実践的な英語と他のスキルが必要
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英語を使う職業一覧
さっそく、英語を使う職業を一覧にまとめて紹介します。
職業名 | 必要なTOEICスコア | 平均年収 | 仕事内容 |
---|---|---|---|
ツアープランナー | 500以上 | 394.3万円 | 旅行やツアーの企画・手配・運営を行う |
テーマパークスタッフ | 500以上 | 362.5万円 | ゲストが楽しめるようにサポートする |
ホテルスタッフ | 500以上 | 329.6万円 | 宿泊者へサービスを提供する |
入国審査官 | 500以上 | 478.3万円 | 外国からの入国者を審査し、入国の可否を判断する |
グランドスタッフ | 550以上 | 491.1万円 | 空港での旅客サービスや運営を行う |
貿易事務 | 600以上 | 496.3万円 | 国際貿易に関する事務作業をする |
通関士 | 600以上 | 551.4万円 | 輸出入に伴う通関手続きをする |
航空管制官 | 600以上 | 551.4万円 | 航空機の安全な運行を管理する |
客室乗務員 | 600以上 | 534万円 | 航空機内で乗客にサービスを提供し、安全を確保する |
英会話講師 | 600以上 | 414.8万円 | 子どもから大人まで英語を教える |
日本語教師 | 700以上 | 483.5万円 | 外国人に日本語を教える |
秘書 | 700以上 | 475.9万円 | 上司や組織の業務をサポートする |
バイヤー | 700以上 | 515.7万円 | 企業や店舗のために商品を仕入れる |
ファンドマネージャー | 750以上 | 947.6万円 | 投資ファンドの資産運用を行う |
英語教員 | 800以上 | 699.2万円 | 中学校や高校で生徒に英語を教える |
国際公務員 | 860以上 | 478.3万円 | 国際機関や組織で働き、グローバルな課題に対処する |
翻訳者 | 900以上 | 571.7万円 | 異なる言語間での文書やテキストを翻訳する |
通訳者 | 900以上 | 551.4万円 | ある言語から別の言語に口頭で内容を翻訳する |
英語を使う職業は多岐に渡り、さまざまな分野で活躍できます。
ここからは、英語を使う職業の中から厳選して5つの職業を紹介します。
- グランドスタッフ
- 貿易事務
- 秘書(バイリンガルセクレタリー)
- 英語教員
- 国際公務員
グランドスタッフ
グランドスタッフとは、空港での旅客の搭乗手続きや、飛行機への搭乗の案内を行う仕事です。航空会社の顔であり、多くの乗客を接客します。
グランドスタッフの仕事内容は、主に次のような業務です。
- チェックイン業務
- 荷物の取り扱い
- 搭乗ゲートの管理
- フライト遅延や変更の案内
外国人旅客に応対することが多く、英語力が必要です。英語でコミュニケーションが取れることで、円滑で安全に業務を遂行できます。
グランドスタッフはコミュニケーション能力や問題解決能力が特に求められます。チームでの協力や臨機応変な対応も重要なスキルです。
貿易事務
貿易事務とは、国際的な貿易取引に関連する業務をサポートする仕事です。貿易事務の職場は多岐に渡りますが、おもに貿易会社・物流会社・メーカー・商社などがあります。
貿易事務の仕事内容は、主に次のような業務です。
- 輸出入に必要な書類の作成
- 取引先との連絡
- 輸送業者の手配・貨物の発送
- 通関手続き
- 輸入した商品や材料の在庫管理
貿易事務は、一定の英語力が必要です。取引先と電話やメールでやりとりをしたり、輸出入に必要な書類を作成したりするのに、英語を使用します。輸送中のトラブル対応にも英語で対応することになります。
貿易事務は、国際的なビジネスを円滑に進めるために不可欠な仕事です。細かな調整能力やコミュニケーション能力が求められます。
秘書(バイリンガルセクレタリー)
秘書とは、担当上司が業務に専念できるよう、さまざまな調整やサポートを行う仕事です。日本語と英語の2カ国語を使う秘書をバイリンガルセクレタリーといいます。企業の国際化に伴い、バイリンガルセクレタリーの需要は高まっています。
秘書の仕事内容は、主に次のような業務です。
- 担当上司のスケジュール管理
- 電話メール対応
- 来客対応
- 資料作成
バイリンガルセクレタリーは上記の業務内容に加え、会議の通訳やメールの翻訳なども行います。上司が外国人の場合もあり、高い英語力が必要です。
ビジネスマナーやコミュニケーション能力、ホスピタリティなども求められます。
英語教員
英語教員とは、中学校や高等学校で英語を教える仕事です。学習指導要領に沿って英語を教えます。英語教員になるためには、大学などで教員免許を取得する必要があります。
英語教員の仕事内容は、主に次のような業務です。
- 授業作り(文法、語彙、読解、会話など)
- テストや課題作成
- 生徒の成績評価
- 個別面談・進路指導
- 異文化理解
- 学校行事の運営
中高英語教員は、英語の「読む」「聞く」「話す」「書く」すべてのスキルを教えます。また英語を教えるだけではなく、生徒の成長をサポートする重要な役割を担っています。コミュニケーション能力や指導力が求められる職業です。
国際公務員
国際公務員は、国際機関や多国籍組織で働く公務員のことです。国際連合(UN)や国連児童基金(UNICEF)などの国際機関に所属します。国際社会の平和と安全を守るために、国家間の様々な問題に対する解決を図るため所定の公務を遂行します。
国際公務員の仕事内容は、主に次のような業務です。
- 国際的な問題(環境・貧困・教育など)に対する政策立案
- 国際機関が実施するプロジェクトやプログラムの計画・実行・評価
- 各国政府やNGO、民間企業と国際協力の促進
- 国際会議やセミナーの企画・運営
- 国際機関の活動や成果を広めるための広報活動
国際公務員は、国連公用語である英語またはフランス語で職務遂行が可能なレベルのコミュニケーション能力が要求されます。
グローバルな問題に対処する重要な役割を果たすため、国際的な視野や文化理解、問題解決能力が求められます。
英語を使う仕事の基礎知識
ここからは、次のトピック別で、英語を使う職業にまつわる基本情報を解説します。
- 英語力と年収の関係性
- 英語力の高さと需要の関係性
就活でTOEICのスコアを重視する、社内の公用語を英語にするなど、仕事で英語を使う機会は多くあります。英語を使う仕事は数多くありますが、求められる英語力は職種によって異なります。
英語を使う職業に必要な英語レベルは、大きく分けて3つです。
TOEICスコア | レベル | 目安 |
---|---|---|
470~730 | 日常会話レベル | 日常会話に困らないレベル。 |
730~860 | ビジネスレベル | ビジネス上の業務をスムーズに進められるレベル |
860~ | ネイティブレベル | ネイティブスピーカーと十分にコミュニケーションが取れる |
英語を使う仕事では英語力を測る目安にTOEICのスコアを活用する企業が多いです。TOEICのスコアをもとに自分の英語レベルを把握する必要があります。
英語力と年収は比例する
英語力が高いほど、年収は高くなる傾向です。英語力がある人と一般の人との年収の違いを比較したデータがあります。
上記の表からは、英語力のレベルが高い人ほど年収が高いことがわかります。50代男性では一般平均とTOEIC735点以上の人との年収の差は263万円、女性では303万円の差が見られるほどです。
さらに、年齢を追うごとに年収の差は大きくなります。任される業務内容や昇進・出世などが影響していると考えられます。
参考:英語力と年収の関係
求められる英語力が高いほど需要は増す
英語力が高い人ほど、需要は高く、就職や転職にも有利です。転職サイトDaijob.comの調査によると、転職活動において企業からスカウトを受けた人の75%以上がビジネスレベルの英語力を持っていることがわかります。
近年では、海外に進出する企業の増加や日本に進出する海外企業の増加などから、英語力を必要とする企業が多いです。
英語活用実態調査においても、ビジネスパーソンに必要なスキルは「英語」と答える企業の割合が80%を超えています。企業の国際化にともなって、英語力が求められる今、英語力がある人材の需要はさらに高くなるでしょう。
英語を使う意外な仕事
ここからは、英語を使う意外な仕事を紹介します。
英語を使う職業は、英会話講師や通訳者など有名な仕事だけではありません。次のような職業も英語力を必要とします。
- ITエンジニア
- 接客販売業
- 管理部門の仕事(事務・人事・経理)
ITエンジニア
ITエンジニアは英語を日常的に利用します。なぜなら、プログラミング言語は英語がベースとなっているからです。
最新のIT知識やプログラミング知識を得るために、海外サイトを使う機会も多いです。クライアントが海外の場合もあり、英語でコミュニケーションを取る必要があります。
効率的に業務を行うためにも、英語力が必須となります。
接客販売業
接客や販売業では、働く場所によって英語力が必要になります。観光地や主要駅周辺の店舗では、外国人観光客や海外出張にきているビジネスマンと接する機会が多いです。
外国人観光客が最も多く訪れる東京では、英語を使う機会が特に多いです。
東京都の調査では、英語を話せるスタッフが店にいることで外国人観光客を満足させられるという結果が出ました。効率よく業務を行ったり、顧客に最適なサービスを提供したりするためには英語力が重要です。
特に渋谷や銀座など外国人が多く訪れる食事施設では英語が話せることが必須となるでしょう。
管理部門の仕事(事務・人事・経理)
事務・人事・経理などの管理部門の仕事においても、企業によっては英語力が必要となります。なぜなら、外資系の企業や海外に子会社や支店を持つ企業では、英語を使って業務をする機会があるからです。
たとえば、海外の経理担当者と連絡を取る必要があったり、英語の書類を取り扱ったりする機会が増えます。取引先や関連会社が海外の企業の場合もあり、円滑な業務を行うために英語力が求められます。
外国人採用を積極的に行う企業では、人事も英語力が必要です。務める企業が海外との繋がりがある場合、英語力を身につけておく必要があります。
英語を使う職業に就く3つのポイント
数多くの英語を使う職業のなかから自分にあう仕事へ就くには、下記3つのポイントをおさえることが大切です。
- 英語が活かせるインターンに参加する
- 英語を使うアルバイトやボランティアに参加する
- 英語以外のスキルを身につける
英語が活かせるインターンに参加する
英語を使う職業に就くポイントの1つ目は、英語が活かせるインターンに参加することです。インターンに参加することで、実務経験を通して特有の専門用語や表現を学べます。
特に国際インターンは、異文化理解を深め、多様な価値観に触れる絶好の機会です。海外の学生との交流を通して、コミュニケーションスキルや問題解決能力を養えます。
英語が活かせるインターンには、次のような企業があります。
- 楽天グループ株式会社
- ソニー株式会社
- 伊藤忠商事
- リザプロ株式会社
- Amazon
インターンシップに参加することで、英語力はもちろん、異文化理解を深め、グローバルなビジネス感覚を身につけられます。
英語が活かせるおすすめのインターンを詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
英語を使うアルバイトやボランティアに参加する
英語を使う職業に就くポイントの2つ目は、英語を使うアルバイトや、国際ボランティアに参加することです。実際に仕事をする上で大事なことは、座学の英語よりも、外国人とコミュニケーションが取れる実践的な英語です。
英語を活かせるアルバイトやボランティアには、次のようなものがあります。
- 外国人観光客が集まる飲食店でアルバイト
- 英会話教室のアシスタント
- 国際交流イベントの運営スタッフ
- 国際交流団体のボランティア
- NGOやNPOの国際プロジェクト
実際に英語を使う活動をすることで、生の英語に触れる機会を増やすことが大切です。
英語以外のスキルや知識を身につける
英語を使う職業に就くポイントの3つ目は、英語以外のスキルや知識を身につけることです。なぜなら、英語を使う職業では、英語はできて当たり前。英語以外の専門的な能力が必要だからです。
たとえば、英語と相性がいいスキルには次のようなものがあります。
- 教育
- ITスキル
- 会計知識
- 多文化理解
- プログラミング
- マーケティングスキル
「英語を使って何ができるのか」という “英語以外のスキル” との掛け合わせをすることで活躍できる人材になれます。英語を使う職業では、英語力はもちろんのこと、希望する仕事に必要なスキルや知識を習得しておくことが重要です。
まとめ
英語を使う職業は多岐にわたり、職種によって求められる英語力が異なります。英語を使う職業に就くためには、高い英語力はもちろんのこと、英語以外のスキルや知識が重要です。ITスキルや教育知識、多文化理解など、英語と相性のよいスキルを身につけることで、活躍できる人材となれます。
英語を使える職業に就く前には、英語インターンや国際ボランティアに参加して、実践的な英語力を身につけましょう。